先週末、家族が出かけていたので、ひとり近所散歩をしてました。
特に目的がなくぶらぶらしていたのですが、そのときiPhoneのイヤフォンからチャールス・ロイドのフォレスト・フラワーという曲が流れてきました。
この曲はフラワームーブメントの頃のジャズの代表的な曲で、テナー:チャールス・ロイド、ピアノ:キース・ジャレット、ドラム:ジャック・ディジョネットという、わりと贅沢なつくりです。

この出だしのフレーズを聴くと、いっぺんに記憶がさかのぼり、5年ほど前に友人たちとブルーノート東京に行って彼のライブを聴いたのを思い出しました。

ライブ、それも自分の好きなミュージシャンのライブは記憶に残りますし、あとでワン・フレーズでも耳にすると、そのときの模様がぱぁっと思い出されますね。
このフォレストフラワーを聴くと、そのときの演奏はもちろん、友達との会話、その場の雰囲気、食べたものまで思い出します。

普段からCDやiPodなどで音楽を聴くのもいいですが、やっぱりライブはライブのよさがあるし、感動があるなぁと。


さて、今回はというわけで、(こじつけながら)ライブについて。


ライブで授業を配信する、ということを、デジタル・ナレッジでは6年ほどやってます。
インターネットだけで卒業単位が修得できる八洲学園大学さんに提供して以来、いくつかの学校さん、教育会社さん、企業さんにご利用いただいてます。

このライブとオンデマンド、どっちのメディアを使おうか? というのはよくある議論です。

とはいっても、ほとんどの場合はオンデマンドは再利用性が高いので、一度投資しておけば無駄にならないとして、オンデマンドを採用するケースが多く、ライブは検討さえしない場合がほとんどだと思います。

このライブ授業って、実際のところ、どうなんでしょうか?

もちろん、オンデマンドコンテンツの優位性もあります。そりゃもちろんです。
かっちりと作っておけば、それはライブラリーとして蓄積され、いつ何時学習しようと思っても、安定して質の高い教材が提供されるというのは、もちろんすばらしいソリューションです。

ただ、ライブの持ち味ってのもあると思うのです。


先ほどの音楽のライブの例えですが、アルバムなどの録音ものだと、スタジオでじっくり作りこんだいい音や最高のコンディション、そして編集が加わっているので質は高いし、それはすばらしいと思います。イヤフォンやスピーカーで何度も繰り返しじっくり聴いてその音楽の真髄を味わいつくすという感じでしょうか。

一方、ライブ会場では、質は多少落ちるし、周りのノイズも入るでしょうが、その場で一発ドン!という感じです他の観客との一体感や演奏者との一体感を味わえます。
その瞬間、その場所でしか体験できない、あのライブ会場の独特の雰囲気は魅力的ですよね。

これ、ライブ授業でもまったく同じことが言えます。


ライブ授業を受けていると、先生が「今この時間に説明してくれている!」という感じがします。今この瞬間で生み出されている授業というのは、なんていうか「どきどき感」や「わくわく感」を演出できます。これを「プロ野球の録画は見る気が起きないけど、生中継だと見ちゃううんだよねぇ」と例えた人もおりますが、言いえて妙です。

さらに「自分が問いかけたりすることによって授業が展開されていく」という"参加している感じ"もします。授業中に質問をしたり、同意のコメントを送ると、それを先生が拾い上げて授業を展開してくれるというのもライブ授業ではよくある運営方法です。そうすると単なる受講者は観客ではなく、授業に自分が参加して一緒に授業を作り上げているというような感じがします。

もちろん、他の受講者とのディスカッションやディベートができ、それに先生が指導をしてくれるというという仲間感や一体感もあります。ひとりでじゃなくて皆と授業を受けていて、お互いに影響を受けながら進行していくというのは、なかなか楽しい経験です。

また、これは本筋とは関係ないのかもしれませんが、なにせ、ライブで遠隔地から授業を行なっているので、自分の行ったことのないような遠くの場所から授業が送り届けられているというのは面白い経験のようです。
さらに受講生が全国に散らばっている場合、たとえば授業の始めに自己紹介を行なって各自が天気の話をすると「北海道では雪で寒そうだけど、沖縄ではクーラーつけてるんだー」ということを知るだけで、本来の学習とは関係ないことですが、面白い経験になります。

これらの効果から、「ライブ授業って面白いな!」というモチベーション向上にじわじわと効いてきて、その累積でライブ授業の学習効果が高まっているように感じます。


それに、ライブの場合「なにせライブだからクオリティを求めずに今ありのままを伝えればいいんだ」という緩さがあります。
たとえば、先生がしゃべっている内容をトチったり、言い間違えを訂正したりすることってありますよね。
これは授業では許されても、オンデマンド教材を作るときにはそうそう許されるものではありません。「はいもう一回!」と言われて、間違えた部分の前に戻ってもう一度撮りなおしをすることになります。それに画質など、様々なものにこだわります。

ライブではこれらをさほど気にすることはありません。
言い間違えたら、言い直せばいい、むしろそのほうがリアルな授業のライブ感が伝わっていい、ということでもあります。
荒いけど、新鮮なネタをその場で取って出しました、というのがライブの醍醐味です。品質をいたずらに高めることがライブの持ち味ではありません。

また、先生の拘束時間も1時間のライブ授業なら準備時間も含めて1時間+αで済みます。
オンデマンドの教材ですと、原稿書いて撮影して編集してなどなど、手間も時間もかかり、ひいてはコスト増にもつながります。


なるほど、オンデマンドのよさはもちろんあるとしても、
ライブっていうものもなかなか面白そうだな、とお感じになったのではないでしょうか。


では、これを実現するためのものとして、弊社では現時点ではLiveNow!とLiveNow!/VideoOptionという2つのバージョンのライブシステムを提供してます。

LiveNow!は、音声+映像+手書きの板書により授業を行なうライブシステムで、一般の黒板を用いた授業の代替として最適です。また、受講者側回線速度もかなり抑えることができます。

LiveNow!/VideoOptionは、音声+複数の高画質映像で授業を行なうライブシステムです。H.264を用いた高解像度の映像を複数送信できます。先生の動きを配信したり、はたまた(これは非常に使われているやり方ですが)、先生のパソコンの画面をRGBで出力したものをそのまま配信したりと、高解像度の複数の映像を送れるメリットを活かした授業運営が可能です。


さらに、この春、この2つのライブシステムに新たなラインナップを加えようとしております。

詳しくは後日、情報をまとめてお伝えしますが、テレビ会議システム的といいますが、高解像度のライブを比較的簡単に配信できますし、受講者とのやり取りによりインタラクティブ性を持たせたものです。Macでも受講可能です。

今はとあるお客さんがファーストユーザとしてお試しいただいておりますが、4月ごろには商品化を完了し、皆様にご利用いただける環境を用意する予定です。

またこの場で報告させていただきますが、ぜひそちらもご活用いただければ。


そういえば、ジャズのアルトサックスプレイヤーのエリック・ドルフィーがこんなことを言ってました

「音楽を聴き、それが終った後、それは空中に消えてしまい、二度と捕まえることはできない」

"When you hear music, after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again. "

ライブって、そんなもんです。それがライブの魅力です。

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このブログ記事について

このページは、Study.jp 学びタイムズ < eラーニング Labo >が2010年2月11日 11:13に書いたブログ記事です。

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