都立高の奉仕体験活動必修化

八割は肯定的だが、疑問視する声も

東京都教育委員会

 東京都教育委員会はこのほど、2007年度からすべての都立高校で新たに必修科目となる「奉仕」(仮称)について、教育モニター(10〜50代以上の87人)によるアンケートを実施し、結果を発表した。新教科「奉仕」は、①規範意識や公共心を有する人間、②他人に共感し、社会の一員であることを実感し、社会に役立つ喜びや、勤労の大切さなどを知る人間を育成することが目的。成果について、およそ8割が「期待する」と回答した一方で、「自発的である奉仕の心に反する」として、名称や必修化への疑問を投げかける声もあった。

 「奉仕」では、教室での学習と学校外での活動の両方を実施する予定だが、アンケートでは、約6割が「学校外での活動に重点を置く方がよい」と回答し、具体的な内容については、高齢者・障害者・子どもたちへの支援活動など「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」や、リサイクルや河川、港湾の清掃など「環境保全を図る活動」などへの参加がふさわしいという意見が目立った。

 成績評価の方法については、5段階評価など数値によるものではない方法が望ましい意見が半数以上を占めた。「自己評価とボランティア先の評価の両方が必要である」「個人の評価や反省を文言にして、記述式評価がよい」といった、生徒による自己評価中心で評定することをすすめる意見が多数出た。

 「奉仕」の指導を充実させるために必要なことについては、6割以上が「奉仕体験活動の受入先との連携」と答えており、「生徒が自ら受け入れ先を探す方がよい」という意見もあった。

 また、ボランティアについての自由意見欄には、「本来ならば自然と規範意識や勤労の喜びなどを会得するのが一番だが、核家族化、地域とのつながりが希薄な現状では、教科としてやるのは仕方のないこと」「高校生の奉仕を通じ、学校近隣は期待しているはず。校内外にとらわれずやらせるのではなく、自分からがボランティア精神である。そこをうまく作り上げる工夫が必要と考える」といった比較的導入に肯定的な意見がある一方、「奉仕を制度や強制することには疑問を感じる」「充分な勉強や仕事ができていない人たちが、奉仕に専念するのもどうだろうか。自分のするべき勉強や仕事にプラスアルファし、より素晴らしい人間生活と発展できるようにそれぞれが日々努力し、工夫することの方が現在や未来社会には必要なことであろう」という厳しい意見もあった。

 集計結果は今後、新教科「奉仕」の検討、具体化の際の参考にするという。  

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このページは、Study.jp 学びタイムズ < eラーニング Labo >が2006年6月28日 23:24に書いたブログ記事です。

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