05年 どこでも学べる全県一学区制

県立高 来年度入試から通学区域を廃止

茨城県教育委員会

 中学生が進路希望に応じて主体的に高校を選択できることなどを目的に、茨城県教育委員会はこのほど、県立高の通学区域(学区)の廃止を決定した。現在、同県の県立高は5つの学区に分かれているが、2008年度の入試から全県一学区制が実施される。

 同県教委によると、学区制度は、高校教育の普及と教育の機会均等を目的に1949年に制定され、これまで高校進学率の向上や生徒急増期に一定の役割を果たしてきた。1989年3月をピークに生徒数が減少している中、同県内の県立高校は、2005年度募集時には109校に達し、高校進学率(2005年度)が97・8%に上ったことから、「学区を設けた所期の目標はほぼ達成された」(同県教委)と考えられている。また、2001年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正に伴い、学区の設定は都道府県教委の自主的な判断に委ねられた。今春までに8都県が高校の学区を廃止しており、今後も増加する傾向にある。

 学区制の見直しについては、学識経験者や市町村の教育長、中学校、高校の保護者らによる「県立高校入学者選抜方法協議会」で検討を重ねた。その結果、今年7月中旬に「現在の中学3年生から制限なく自由に学校選択することを認めた方がよい」という報告がなされた。これを受けて同県教委は7月末、正式に来春入試からの全県一学区制の導入を発表した。

 現在、一部の例外を除き、学区を越えての志願は隣接学区に限られているが、全日制普通科は募集定員の30%までと制限されるため、地域によって志願できる学校数に差がある。全県一学区制の導入により、学校選択の幅を拡大し、中学生が自分の進路希望に応じて、主体的に高校を選択できるようになる。

 ただ、特定の高校に志願が集中する、学校間格差の拡大を懸念する声もある。県教委では、「すでに学区を撤廃した他県の状況を聞いたところ、大きな変化や混乱はほとんど見られなかった」という。県内の各地域で総合学科や単位制高校の設置、学科改編などで特色ある学校づくりを進めていることから、「全県一学区になることで、各高校は中学生に選択されるような魅力ある高校をめざし、生徒の個性や能力を伸ばす取り組みを一層推進していく」としている。

 県内の総合学科や単位制高校に通う生徒とその保護者約3000人を対象に、県教委が行ったアンケートでは、各校の特色ある教育活動について、生徒の約8割、保護者の約9割が「満足」と回答した。大多数の生徒やその保護者が、新しいタイプの学校の取り組みを支持していることがうかがえる。

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このページは、Study.jp 学びタイムズ < eラーニング Labo >が2005年6月28日 22:18に書いたブログ記事です。

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