「義務教育に関する意識調査」結果の速報

「義務教育に関する意識調査」結果の速報
学校教育に望むものは? 家庭での生活状況は?

文部科学省

 現在、中央教育審議会で行われている義務教育改革に係る審議の検討資料とするため、全国の小・中学生、保護者、小・中学校教員、小・中学校評議員、都道府県及び市区町村の教育長と首長を対象に、義務教育に関する評価と期待や、子どもの家庭での生活状況等に関する調査が発表された。調査期間は05年3月から4月。約36,000名を対象にしたもので、今回は速報となる。

 「学校教育に何を求めているか」について、大人(保護者、教員、学校評議員その他)、子ども(小・中学生)に質問した。大人の層は、どの層をとっても「教科の基礎的な学力」が第一位であった。

 特に、中学校担任は87・5%が基礎的学力を望み、続いて教育長や首長が高い率で望んでいることが分った。続いて「人間関係を築く力」「自ら学ぼうとする意欲」「善悪を判断する力」が上位となった。

 対して、子ども層にとって「必要性が高い」と認識される力は、「よいことと悪いことを区別する力」「まわりの人と仲良く付合う力」「たくましく生きるための健康や体力」が上位となり、大人層とは、異なった結果がでている。

 総合的な学習の時間への取り組みについて、小学校と中学校では、格差が出ている。「とても良い」「良い」を、合計すると約70%が概ね受け入れられていることが分かる。

 小学校保護者の73・2%が「良い」と評価、中学校の保護者の62・9%が「良い」と評価している。

 その内容は、「自然体験や社会体験など様々な体験活動を行うことができる」が約80%、「自分で調べたり考えたりするなど積極的に学習する意欲や表現する力が身につく」が約77%、「教科の枠を超えた横断的・総合的な課題について学習できる」が約75%。その一方で、「総合的な学習の時間で学んだことは実生活や受験では役に立たない」が約29%でもっとも少なくなっており、好意的評価が伺える。

 しかし、約65%が「教師の力量や熱意に差があり、指導にばらつきが出る」とし、約55%が、「教科の時間が減少して基礎基本の学習内容が疎かになる」が約5割をこえ、不安がないわけではない。

 中学の保護者で、評価が高いのは「教科の枠を超えた横断的、総合的な課題について学習ができる」であり、約68%が評価している。

 続いて「自然体験ができる」「自分で調べたり考えたり積極的な学習態度が学べる」などが多くなっている。

 懸念は、小学校と同様「教師の力量による指導のばらつき」「教科時間の減少による基礎力の低下」が気になるが約60%といった点、小学校、中学校ともに不安や懸念が高い。

 総合的な学習の時間の取り組みに対する考えを学年別に見てみると、「自然体験や社会体験など様々な体験活動を行うことができる」を「そう思う」と評価する保護者は、小学校で約78%、中学で約67%、「自分で調べたり考えたりするなど積極的に学習する意欲や表現力が身につく」が小学75%、中学68%。小学校のほうが高く評価している。

 では、「子どもはどう変容していったか」を問うた。小学生の場合、「今のところ、変化は見られない」が約60%。ついで「総合的な学習のことを自宅で話することが多くなった」が約57%。中学の場合、「変化はなし」は、約67%だが、「自宅で学習のことを話しする」という割合は、約36%にとどまった。「総合的な学習の結果、好きな教科ができた」は約11%であった。

 教科横断的学習、教師の力量が生かされる「総合的な学習の時間」だが、では、今後どのようにすればよいか」についてでは、「なくしたほうがよい」という極端な回答は小学で約18%、中学で約24%と少ない結果だったが、「もっと国語や算数・数学など教科の時間を重視すべき」が小学で約59%、中学で約62%あった。

 「総合的な学習の時間を担当する専門教員の配置」という意見も、小学で約54%、中学で約57%あった。

 教育改革が進んでいるが、賛成が最も多かったのは「1クラスあたりの子どもの数を少なくする」が約68%、「不登校の子どものためのフリースクールなどを義務教育と認める」が、約57%だった。反対に、就学年齢の5歳への引き下げや、留年制度、飛び級などは多数の反対があった。

 詳細分析は10月を目途に最終報告書を作成する予定。


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://news.study.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/86

コメントする

このブログ記事について

このページは、Study.jp 学びタイムズ < eラーニング Labo >が2005年6月28日 22:06に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「「ベテラン先生」たちの約6割が指導力不足!」です。

次のブログ記事は「05年 どこでも学べる全県一学区制」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。