2005年6月アーカイブ

将来の生き方を考える支援のために
高校生用家庭教育啓発リーフレット制作委員会

奈良県教育研究所

 奈良県教育研究所では、高校生が成長の土台となった家庭とのつながりや家庭教育を振り返り、将来の生き方を考えるためのホームルーム学習資料「高校生用家庭教育啓発リーフレット」を作成し、県内4万2千人の高校生、3千人の高等学校教員に4月半ば頃から配布された。

 このリーフレットは、家庭教育事業の一環として昨年秋頃から考えられてきた。家庭教育事業というと家庭教育の支援が挙げられるが、将来を考える時期となる高校生に焦点を当て、将来を見据え生き方を考える支援をするという目的で作られた。高校生は、もうすぐ大人として生きていく世代になるため、将来の生き方を考える時期。先の将来、家庭を築き、子どもを育てるという家族生活が訪れる。その前に、家族の中で育った自分(過去)を振り返りながら希望ある将来を改めて見つめ直して欲しいという期待が込められている。

 年の離れた大人が作ることよりも、同じように自分の将来を考えている高校生が制作することがより身近なこととして受け止められると考えられ、公募により集まった県内11名の高校生によって制作された。リーフレットの中に出てくる絵や文章は高校生によって描かれ、その中の言葉遣いも高校生独特なものが使われている。

 教員には、リーフレットのほかに指導資料も配布されているため、ホームルーム活動で使用されることを期待している。


高校三年生にビジネスマナーを

宮城県庁高校教育課

 宮城県庁高校教育課では、県内の就職を希望する高校3年生を対象に就職支援授業を行なう。同県高等学校新規高卒者の就職内定率は、平成15年度は85.3%(全国40位)、平成16年度は89.6%(全国39位)と厳しい状況が続いている。そのため、実効性のある支援策として、就職希望の高校3年生約2800人を対象に、望ましい職業選択をサポートする観点から、直接的な進路指導を行なう。

 支援事業の内容としては、職業適性検査の実施やキャリアカウンセラーによる進路相談、さらに職場のルールや言葉遣いなどのビジネスマナー等を身につける研修を実施し、生徒一人ひとりに対して就職意欲の向上と具体的な求職活動への助言を1日6時間程度のカリキュラムで展開していく。

県立高 来年度入試から通学区域を廃止

茨城県教育委員会

 中学生が進路希望に応じて主体的に高校を選択できることなどを目的に、茨城県教育委員会はこのほど、県立高の通学区域(学区)の廃止を決定した。現在、同県の県立高は5つの学区に分かれているが、2008年度の入試から全県一学区制が実施される。

 同県教委によると、学区制度は、高校教育の普及と教育の機会均等を目的に1949年に制定され、これまで高校進学率の向上や生徒急増期に一定の役割を果たしてきた。1989年3月をピークに生徒数が減少している中、同県内の県立高校は、2005年度募集時には109校に達し、高校進学率(2005年度)が97・8%に上ったことから、「学区を設けた所期の目標はほぼ達成された」(同県教委)と考えられている。また、2001年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正に伴い、学区の設定は都道府県教委の自主的な判断に委ねられた。今春までに8都県が高校の学区を廃止しており、今後も増加する傾向にある。

 学区制の見直しについては、学識経験者や市町村の教育長、中学校、高校の保護者らによる「県立高校入学者選抜方法協議会」で検討を重ねた。その結果、今年7月中旬に「現在の中学3年生から制限なく自由に学校選択することを認めた方がよい」という報告がなされた。これを受けて同県教委は7月末、正式に来春入試からの全県一学区制の導入を発表した。

 現在、一部の例外を除き、学区を越えての志願は隣接学区に限られているが、全日制普通科は募集定員の30%までと制限されるため、地域によって志願できる学校数に差がある。全県一学区制の導入により、学校選択の幅を拡大し、中学生が自分の進路希望に応じて、主体的に高校を選択できるようになる。

 ただ、特定の高校に志願が集中する、学校間格差の拡大を懸念する声もある。県教委では、「すでに学区を撤廃した他県の状況を聞いたところ、大きな変化や混乱はほとんど見られなかった」という。県内の各地域で総合学科や単位制高校の設置、学科改編などで特色ある学校づくりを進めていることから、「全県一学区になることで、各高校は中学生に選択されるような魅力ある高校をめざし、生徒の個性や能力を伸ばす取り組みを一層推進していく」としている。

 県内の総合学科や単位制高校に通う生徒とその保護者約3000人を対象に、県教委が行ったアンケートでは、各校の特色ある教育活動について、生徒の約8割、保護者の約9割が「満足」と回答した。大多数の生徒やその保護者が、新しいタイプの学校の取り組みを支持していることがうかがえる。

「義務教育に関する意識調査」結果の速報
学校教育に望むものは? 家庭での生活状況は?

文部科学省

 現在、中央教育審議会で行われている義務教育改革に係る審議の検討資料とするため、全国の小・中学生、保護者、小・中学校教員、小・中学校評議員、都道府県及び市区町村の教育長と首長を対象に、義務教育に関する評価と期待や、子どもの家庭での生活状況等に関する調査が発表された。調査期間は05年3月から4月。約36,000名を対象にしたもので、今回は速報となる。

 「学校教育に何を求めているか」について、大人(保護者、教員、学校評議員その他)、子ども(小・中学生)に質問した。大人の層は、どの層をとっても「教科の基礎的な学力」が第一位であった。

 特に、中学校担任は87・5%が基礎的学力を望み、続いて教育長や首長が高い率で望んでいることが分った。続いて「人間関係を築く力」「自ら学ぼうとする意欲」「善悪を判断する力」が上位となった。

 対して、子ども層にとって「必要性が高い」と認識される力は、「よいことと悪いことを区別する力」「まわりの人と仲良く付合う力」「たくましく生きるための健康や体力」が上位となり、大人層とは、異なった結果がでている。

 総合的な学習の時間への取り組みについて、小学校と中学校では、格差が出ている。「とても良い」「良い」を、合計すると約70%が概ね受け入れられていることが分かる。

 小学校保護者の73・2%が「良い」と評価、中学校の保護者の62・9%が「良い」と評価している。

 その内容は、「自然体験や社会体験など様々な体験活動を行うことができる」が約80%、「自分で調べたり考えたりするなど積極的に学習する意欲や表現する力が身につく」が約77%、「教科の枠を超えた横断的・総合的な課題について学習できる」が約75%。その一方で、「総合的な学習の時間で学んだことは実生活や受験では役に立たない」が約29%でもっとも少なくなっており、好意的評価が伺える。

 しかし、約65%が「教師の力量や熱意に差があり、指導にばらつきが出る」とし、約55%が、「教科の時間が減少して基礎基本の学習内容が疎かになる」が約5割をこえ、不安がないわけではない。

 中学の保護者で、評価が高いのは「教科の枠を超えた横断的、総合的な課題について学習ができる」であり、約68%が評価している。

 続いて「自然体験ができる」「自分で調べたり考えたり積極的な学習態度が学べる」などが多くなっている。

 懸念は、小学校と同様「教師の力量による指導のばらつき」「教科時間の減少による基礎力の低下」が気になるが約60%といった点、小学校、中学校ともに不安や懸念が高い。

 総合的な学習の時間の取り組みに対する考えを学年別に見てみると、「自然体験や社会体験など様々な体験活動を行うことができる」を「そう思う」と評価する保護者は、小学校で約78%、中学で約67%、「自分で調べたり考えたりするなど積極的に学習する意欲や表現力が身につく」が小学75%、中学68%。小学校のほうが高く評価している。

 では、「子どもはどう変容していったか」を問うた。小学生の場合、「今のところ、変化は見られない」が約60%。ついで「総合的な学習のことを自宅で話することが多くなった」が約57%。中学の場合、「変化はなし」は、約67%だが、「自宅で学習のことを話しする」という割合は、約36%にとどまった。「総合的な学習の結果、好きな教科ができた」は約11%であった。

 教科横断的学習、教師の力量が生かされる「総合的な学習の時間」だが、では、今後どのようにすればよいか」についてでは、「なくしたほうがよい」という極端な回答は小学で約18%、中学で約24%と少ない結果だったが、「もっと国語や算数・数学など教科の時間を重視すべき」が小学で約59%、中学で約62%あった。

 「総合的な学習の時間を担当する専門教員の配置」という意見も、小学で約54%、中学で約57%あった。

 教育改革が進んでいるが、賛成が最も多かったのは「1クラスあたりの子どもの数を少なくする」が約68%、「不登校の子どものためのフリースクールなどを義務教育と認める」が、約57%だった。反対に、就学年齢の5歳への引き下げや、留年制度、飛び級などは多数の反対があった。

 詳細分析は10月を目途に最終報告書を作成する予定。


教師の資質不足の教員は566人 20年以上在職者が6割

文部科学省

 指導力不足教員につき、47都道府県、13指定教育委員会において、この4月までの状況につき、調査した結果がこのほど文部科学省から発表された。それによると、指導力不足と認定された教員は、566人で、このうち16年度に新規に認定された人数は282人となっている。

 認定をうけた教員の年代は、40代が50%、50代が34%、30代が15%で、中堅として活躍すべき年代に多いことが判明。従って、在職年数は、20年以上が61%、10年から20年未満が、35%、6年から10年未満が3%、となっており、女性が28%に比して、男性教員が72%と圧倒的に男性教職員に多い。
 学校種別においては、小学校が49%、中学校が28%、高校が15%、特殊教育諸学校が8%となっている。
 ここで言う、「指導力」については、すべての委員会において定義がなされている。

その大まかなところは、

1) 教員に求められる資質に課題があり、適切な指導ができない
2) 児童生徒、保護者、同僚との、人的関係を築くことができない
3) 専門性や社会性に問題を有している。
4) 児童・生徒を理解する能力にかけ、学習指導、生徒指導、学級経営が適切に行えない。

といったあたりに集約がされる。

 こういった指導力不足教員への研修期間は、基本的な研修機関は、1年間に設定されているが、1年間が11教育委員会、1・5年間が2教育委員会、2年間が18教育委員会、3年間が、12教育委員会、指定期限なしが17教育委員会となっている。

—『確かな学力向上』の学習リーフレットを配布
『コツコツ学習のすすめ』で子供たちに学力努力をうながす

群馬県教育委員会

 群馬県教育委員会では、子ども達の「確かな学力」を向上させるために学力向上推進委員会を設置した。同委員会では、「教師の指導力」と共に「子どもの学習努力」が不可欠であり、中でも「家庭学習の充実」が必要であるという意見が出された。また、同県で実施した教育課程実施状況調査では、家庭での学習について、「1週間にほとんど、または必ず毎日する」と答えている児童・生徒ほど、学力テストの結果が高い傾向にあり、家庭で予習・復習を中心に取り組んでいる児童・生徒ほど、学力テストの結果が高い傾向にあった。そのため、学び意義や学び方などを理解させることで、子ども達の学習努力を促すためのリーフレット『コツコツ学習のすすめ』を作成することになった。

 この内容は、1.学習することの意義 2.学習のやる気チェック 3.学習のコツや学習を持続させる意義 4.生活習慣の見直しの4構成で作られている。また、保護者も子ども達の家庭学習状況を見つめ直し、学習の土台となる規則正しい生活習慣づくりや子どもの可能性を伸ばすような言葉がけ、働きかけができるようになっている。

 リーフレットは、県内の全小・中・養護学校の児童生徒及び教員等に配布され、家庭学習指導などに使われている。同教育委員会では、「学校・家庭が一体となって、子ども達の学習に関わって欲しい」と願っている。

賛否両論うずまく 教育現場への「コンピテンシー」導入は?

中央教育審議会


 学習指導要領改訂の方向性を論議していた26日の中央教育審議会・教育課程部会では、企業が「会社が社員に発揮を期待する能力」の意味で人事考課などに採用している「コンピテンシー」(能力)を教育現場に導入することにつき話し合いがあった。

 文部科学省は、案に今後、重点的に育成すべき子どもたちの力の一例としてコンピテンシーを盛り込んだ。委員会からは、「きちんと取り組めば成果が上がる」「日本の教育現場にはなじまない」など賛否両論が出たという。


ネットトラブルを防ごう 親子で学べるインターネット

東京都教育委員会

 東京都教育委員会では、情報モラル教育推進事業の一環として、「ITを活用した教育推進校」「IT教育普及支援校」の指定を受けた都立高校23校で小学生とその保護者を対象に「インターネット親子セーフティ講座」開催をスタートした。この講座では、チャットの特性などを親子で学び、情報化のネットトラブルを防ぐ目的がある。講師は、各学校の「情報」の教員が指導に当たる。


学びながら働く高校生
木曜日は企業実習 将来のスペシャリストを育てたい

茨城県立日立工業高等学校

 高い失業率、無業者、フリーターの増加など、若者を取り巻く現下の雇用情勢は厳しく、若者の持つ可能性を生かす機会がない状況が社会的な問題になっている。

 このような状況の中、文部科学省は、企業での実習と学校での授業など教育を組み合わせることで将来のスペシャリストを育てる実務・教育連結型育成システム「日本版デュアルシステム」を導入。この事業の推進に日立地域と茨城県立日立工業高校が選ばれ、今年度から本格的な活動が行なわれている。

 同校のデュアルシステム事業は、生徒の職業観・勤労観の育成、実践的技術・技能の向上を目的として、年間を通じて2年生19名が毎週木曜日に受け入れ先15の企業に通い企業実習を行なっている。

 生徒たちには、疲れも見えるが、慣れない企業実習ではあるが充実した心地よい疲れが感じられるようだ。また、企業では、「学校では勉強できない体験ができるのだから、積極的に育てていこう」と企業側も意欲満々。

 授業の一貫と位置付けられる「企業実習」は、6単位が取得できることになっている。この授業の成績は、企業が学校の指定した項目にチェックを入れたもの評価表や教員が企業訪問で生徒の様子を伺い学校が成績をつけるようになっている。

 このデュアルシステム事業は、同校の生徒・地域も意欲的であり、他の地域からの問合せも多い。今後、若者達の職業知識や技術・技能を身につけることが期待されている。
※ 日本版デュアルシステムとは、厚生労働省と文部科学省が連携し、若年者を対象とした新しい職業訓練制度。企業における実習訓練とこれに密接に関連した教育訓練機関における座学を並行的に実施し、若年者を一人前の職業人を育てる「働きながら学ぶ、学びながら働く」新たな人材育成システム。

東京都
都民のための都立図書館 環境とサービスを向上させる


 東京都は、都立図書館の大きな役割を、都民の課題解決のための情報サービス、東京に関する情報センター、区市町村立図書館の支援及び連携・協力、都政への貢献として、図書館使用者の快適環境を向上させるという。

 教育現場としての図書館の機能も考慮、子どもの読書活動の推進 や、学校に対する教育活動支援 (総合的な学習の時間等への職員派遣、教員向けメールマガジン)などを活動内容にあげている。


【詳細】http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr050825t.htm

インターネットでTOEICのテスト結果をスピード確認

 (財)国際ビジネスコミュニケーション協会(森重利直理事長)が、同協会が実施・運営するTOEIC公開テストについて、インターネット申込者を対象とした「TOEICインター ネット・サービス(個人向け)」を7月4日より開始した。

 公式認定証の発送予定日よりも約1週間早くテスト結果をインターネットで確認ができ、テスト結果は、試験日より2年間履歴として保存することができる。

 インターネット申し込みには事前にID登録が必要。

【詳細】http://sp.toeic.or.jp/internetservice/promo/

ブリティッシュカウンシル
英語教師の指導力向上を目指す

 英国の公的な国際文化交流機関・ブリティッシュ・カウンシルは、ケンブリッジ大学試験評議会が新たに作成した英語教師向け英語教育能力テスト(TKT -Teaching Knowledge Test、以下TKT)を7月より東京・大阪にて実施する。

  TKT受験希望者を対象に準備コースも併せて開講すると発表した。

  TKTは、”英語を母国語としない英語を教える教員”(または英語教員を目指す人)を対象にした、基礎的な英語教授法を計る国際資格試験で、世界的な英語教師育成需要の高まりに応えて、英語教師の指導力向上のため、また研修の成果や価値を計る上で適切な指標として作成されたもの。

 年4回(今年度は7月、9月、1月、3月)本テストを実施。

【詳細】http://www.britishcouncil.org/jp/japan-press-release-tkt.htm

思考の根幹は読解力を重点的に!
「世田谷『日本語』教育特区」を申請する

 昨年末大きな反響を呼んだ経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査。わが国の学力低下が顕著にあらわれた結果となり、今後の教育指針を揺るがすこととなった。その結果のなかで、とくに「読解力」の到達度の低さが目立ち、全ての思考の根幹に位置する重要な能力の低下に現在の教育の問題点が浮き彫りとなった。
世田谷「日本語」教育特区の取組み
 このような状況の中、東京都世田谷区では、構造改革特別区域計画へ「世田谷『日本語』教育特区」を申請し、このほど認可が下りた。

●知識主導へ
 これからの国際社会では単に英会話ができることが重要なのではなく、深い素養をもった人が必要であること、また日本人としての豊かな情操を身に付け、深く柔軟に考えられる人が、知識主導の国際社会で活躍する人材となると、世田谷区では考え、今回の申請となった。

●世田谷教育ビジョン
 そこで、世田谷区教育委員会では「世田谷区教育ビジョン」を策定し、知識主導の国際社会で活躍できる児童・生徒を育成することを目標として、児童・生徒には「人の道を知り」「誇りうる日本の情操を身に付け」「深く柔軟に考え」「自分を表現することができ」「さまざまな文化、言語などの国際社会の中で他の国々の人々とともに生きることができる」ような教育を目指す。
 そのためには義務教育課程において思考の土台となる言語を学習する科目を設け、深く考える素養を身に付け、表現する学習を充実するために世田谷区の全小・中学校に教科「日本語」を新設することとなった。

●小学校の指導内容
 小学生に対しての指導内容例は、具体的には次のようになる。

1.言葉に関する興味・関心を伸ばすことを中心と正しく音読する力、黙読する力など「読む力」の基礎を培う。たとえば簡単な近代詩や古典を素読し、言葉のもつリズムを体感する。

2.身近な自然や地域の様子、生活の事象、生命現象などに疑問をもつことができ、主体的に考えようとする。

3.学校での出来事を伝える活動や、スピーチなどを通して、相手に分かるように自分の考えを話す基礎を養う。

4.カルタや唱歌など身体を使った活動を通して日本に伝わる情操や文化の息吹を感じる。

5.日本文化を伝承している演技・実技を鑑賞し、その存在を知る。

 加えて、5,6年生になると、「一つのテーマを自分で設定し、それについて調べたり、考えたりして、レポートとしてまとめることを通して文章で筋道を立てて表現する」といったさらに深い学習を予定している。

●中学校での指導内容
 さらに、中学校では教科「日本語」を「哲学」「表現」「日本文化」の三領域に分けて指導を行う。
 「哲学」領域では、社会問題、自然現象と自己との関わりに着目して課題を設定することができ、それを追究する学習を通して主体的に深く考えることの大切さを知る。また、「生きる意義」「生き方」「生と死」などを考える学習を通して、命の大切さや自己を向上させる喜びなどを実感する。さらに、倫理、哲学や宗教、芸術などの意義について考察し人間の存在や価値に関わる基本的な課題を探求することで人としてのあり方について考える。
 「表現」の領域では、哲学とリンクさせ自分が考えたことをいかにして表現するかといったことやコミュニケーションの重要性、論理的思考の表現の仕方を学ぶことを目標としている。
 さらに、「日本文化」領域では、日本文化と外国文化を比較しながら自国の文化に対する認識を深めたり、日本文化について身近なテーマを設定しその由来や意味、伝承、継承する意義などについて考えることを学ぶ。
 中学校では、小学校で培った思考力をもとにさらに主体的な探究心を養うような内容となっている。
 これらの新しい試みは、本年2学期よりモデル校で開始し、平成19年には区立全校で実施する予定。日本語教育特区は全国でも初めての取組みですでにいくつかの大学、民間団体、NPOなどから協力の申し入れがあるようだ。単に記憶するだけで足りていたこれまでの学習から、個としての思考を重視する方向への転換となりうるだけに今後の動向が注目される。

理科の楽しさを伝えたい 早稲田大学が地域に発進


新宿区

 新宿区は、理科の実験教育を通して、子どもたちに理科の楽しさ、面白さを伝えるため、統合により平成17年4月に開校した西早稲田中学校と新宿中学校の2校で、早稲田大学の教授陣による「サイエンス実験授業」を今秋から始める。本事業は、文部科学省が進める「サイエンス・パートナーシップ・プログラム事業」。  新宿区では、子どもの知的好奇心を促し、「感じ、考え、理解する」という問題解決に必要なプロセスを学ぶために理科実験が効果的であり、理科教育をより一層充実したいと考えている。  本プログラムでは、中学2年生を対象に「液晶って何だろう」「見えないものを見てみよう」の2つのテーマに添って、早稲田大学で最先端の研究に取り組んでいる教授等が講師を務める。また50分×2コマを単位としているため、じっくりと実験に取り組むことができるほか、1クラスにつき複数回行うことで、理科実験への関心が一過性にならないよう興味の定着を図る。   早稲田大学は、最先端の研究成果を地域にも公開していきたいと、学校における理科教育の充実や社会人向けの科学技術に対する理解向上を目指した取り組みを始め、新宿区とも「協働連携に関する基本協定」を締結していることもあり、今回の連携が実現した。複数の自治体と協力関係にある早稲田大学だが、教育現場である学校で授業として、このように実践的な連携を行うのは初めて。この実験授業は保護者にも公開され、その他にも興味を持った生徒や保護者は、大学の研究施設を見学することも可能になる。

芸術家といっしょに過ごす夏休み


福島県教育委員会


 将来を担う子どもたちに優れた指導者のもとで音楽や美術等の芸術に慣れ親しんでもらい、豊かな人間性を育成することを目的として、「子ども芸術スクール」を実施する。夏期休業中に、小・中学生を対象として、プロの芸術家を,インストラクターとして招き、芸術家と共に合宿による文化体験を行う。 小学生コース(美術創作コース・伝統文化コース)、中学生(美術創作コース・音楽コース)の各2コースがある。 【応募資格】県内に居住する小学3年生〜6年生【応募方法】県教育庁生涯学習文化グループに希望者が直接提出【



問合せ】福島県教育庁 生涯学習文化グループ    TEL:024−521−7786  


「ゆとり教育世代」の基礎力強化を目指す


東京大学

 新しい学習指導要領で学んできた「ゆとり教育世代」の高校生が入学するにあたり、東京大学は学生の基礎学力を強化するため、新カリキュラムを来年度から導入することを決めた。「基礎力強化」とはいいながら、高校の補修というよりも、幅広い教養を身につけた人材の育成を目指す。それ以外にも、成績評価や卒業認定をこれまで以上に厳格に行ったり、成績優秀者を表彰したりする。

「情報化の影の部分」・心のケアにも対応

 平成18年度要求額 6,558百万円(17年度予算額 5,859百万円) ○ 心のケアへの対応 平成18年度要求額 5,978百万円(17年度予算額 5,357百万円) 人間関係の希薄化、直接体験の不足などIT革命の進展が子どもたちに与える負の影響に対処するため、自然体験活動や社会体験活動及び文化体験活動の推進、スポーツ・文化の部活動を充実。

○ 「デジタル・ディバイド」の防止・解消 平成18年度要求額 111百万円(17年度予算額 68百万円)  地理的情報格差の是正の観点から、社会教育施設等における情報提供体制を整備。

○ 有害情報への対応 平成18年度要求額 354百万円(17年度予算額 321百万円)  青少年を取り巻くメディア上の有害情報対策として、地域で大人たちが青少年を有害情報から守る取組み等を行うモデル事業を実施するとともに、家庭における有害情報対策として家庭教育手帳等を活用した学習を推進する。

○ 情報モラル等指導サポート事業 平成18年度要求額 115百万円(17年度予算額 114百万円) (「学校教育情報化推進総合プラン」の内数) 指定した複数の学校における情報モラル等の指導実践等により、情報モラル等の効果的な指導手法等について研究するとともに、教員等を対象とした情報モラル等指導の普及フォーラムを行う

「教職大学院」開校で教員養成文部科学省

 文部科学省は27日、教員の専門性と指導力を高める専門職大学院を、平成19年4月にも開校する方針を固めた。名称は「教職大学院」とし、修業年限は原則2年。院生に課す教育実習の期間を8週間とし、現在学部生に課している4週間から倍に引き上げるなど、学力向上のほかいじめや不登校などの問題に柔軟に対応できる教員を養成する。  修了年限は原則2年とするものの、現職の教員が入学することに配慮した1年コースや、教員免許を持たない学生や社会人向けの3年以上の長期コースも設ける。修了者には「教職修士」の学位を与える。 学校教育の全体像や実践的な教科指導をはじめ、学校経営やリスク管理まで広範囲に学ぶ。このため、教授陣には、医師や家庭裁判所調査官、児童相談所職員、警察関係者、企業人ら実務経験者を積極採用する。 また、大学院教育実習生の受け皿確保のため、大学付属の学校以外に、一般の小中学校を「連携協力校」に設定する。 検討を進めてきた中央教育審議会は、教職大学院の具体的な役割として専門性を備えた修士レベルの新人教員の育成と、現職教員の再教育によるレベル向上を目的としている。

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