ノート型PCで自宅学習も可能,三鷹市でスタート

ノート型PCで自宅学習も,コンテンツ料は安価で提供ネットワーク配信コンテンツ活用

東京都三鷹市は平成16年度から、文科省による「ネットワーク配信コンテンツ活用推進事業」の指定地域となっている。この9月より、ネットワーク配信によるデジタルコンテンツの配信を開始する予定だ。民間の教育用デジタルコンテンツ約630タイトルが地域のコンテンツ配信センターに登録されており、市内の各校が安価で購入/利用ができるシステムだ。授業や学習における効果的な活用方法を実践研究が加速する。





 これに先立ち三鷹市では、市内の小中学校および関連施設をつなぐ新たなイントラネットを、8月中に完成させる。もともと同市には、市内の学校を結んだCATVイントラネット(武蔵野三鷹CATV)があったが、平成14年に通信・放送機構(TAO)の指定を受けて以来、TAOの学校インターネットに接続されていた。この事業が今年度で終了するにあたって、接続先を元に戻し、合わせてIPv6、IPv4両方に対応した光ファイバーによるCATVイントラネットを完成させる。
 また市の教育センター内には、コンテンツ配信センターとして「三鷹教育ネットワークセンター」を設置、全国的拠点となることを目指す。三鷹市のイントラネットとネットワークセンターとはVPN(ヴァーチャル・プライベート・ネットワーク)で結ばれる予定。
 今回のコンテンツ配信には、TAOの指定を受けた際の経験が十分に生かされる。平成15年1月から市内の第三小学校と第四中学校には、無線LANでイントラネットに接続できる小学校に300台、中学校に200台のノート型PCが配備され「1人1台環境によるIT化が学力向上にどのように寄与するか」「地域との連携強化と地域の教育力の学校現場への活用」「イントラネットを使った家庭学習の効果と影響」などについて研究を行ってきた。

image002.jpg  この中で必ずしも十分な成果を得られていなかったのが家庭学習である。それは最新のIPv6でつくられたネットワークに、家庭のインターネット環境がうまく対応できないことも多かったためだ。しかし新しいイントラネットが完成すると、市内の全小中学校(22校)および関連施設が光ファイバーで結ばれるほか、学校で使用しているノート型PCを家庭に持ち帰り、独自学習を進めるといったことが市内全域で支障なく行えるようになる。「結果として、ネットワーク配信コンテンツの効果を十分に引き出せるインフラが、9月の本格稼働を前にして整った」(三鷹市教育センター大島克巳所長)(左記写真)といえる。
 運用面でも三鷹市には、十分な条件が整っている。平成14年度から市が独自に進めてきた「e!school三鷹モデル」事業(平成14〜16年度)の一つに、「学習履歴型ドリルコンテンツ」がある。これは生徒の理解度に合わせた問題が自動的に提示され、採点も自動的に行われるなど、復習・反復練習に適したドリルタイプのコンテンツや、補足資料を調べるためのコンテンツなど多様なコンテンツを提供するもの。新コンテンツは、もともとあったコンテンツに追加する形で導入するため、現場教師の混乱はほとんどない。三鷹市では試験的に無料配信を行うほか、8月からは現場教師が自由にコンテンツを閲覧できる「お試し期間」を設ける。
 加えて三鷹市は、「アジア・ブロードバンド」の指定都市となることがこの7月に決定した。これはアジア地域をブロードバンドで結び、IPv6や次世代移動通信等の情報通信技術について、アジアが世界をリードする存在となることを目指した国際的な取り組みである。ここに参加することで三鷹市のIT化がさらに進展することは間違いない。具体的にはまだ構想段階であり、市内のどの学校を指定校とするかも決まっていないが、「成果を出すためのインフラは整っています」(大島所長)と自信をのぞかせている。
(現代教育新聞にて掲載)

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://news.study.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/61

コメントする

このブログ記事について

このページは、Study.jp 学びタイムズ < eラーニング Labo >が2004年6月10日 17:51に書いたブログ記事です。

次のブログ記事は「日本初インターネット高等学校が開校~美川町で」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。